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CULTURE

カルチャー/映画

怪物

聴こえなかった音を受け止める「耳」

映画の中で何回か繰り返された調子っぱずれな低い金管楽器の音。共鳴していなくても遠くから聴こえるホルンとトロンボーンの響きはとても美しくせつない。主役にはなりにくいふたつの楽器の声ともいえるサウンドは、私たちが意識しなくとも常に鳴り響いている社会の通奏低音であり、映画『怪物』を象徴する…続きを読む


カルチャー/映画

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

2024年から観た『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』採点表

漠然と「あなたは何が好きですか?」と問われれば、きっと「音楽です」と答える。子どもの頃からずっと音楽が好きで、特にロックやブラック・ミュージックを中心に聞いてきた。この世界には自分が好きなだけでも、リトル・リチャードやルー・リード、最近でもアノーニ等、ゲイのアーティストは多数存在…続きを読む


カルチャー/アート

ポール・セザンヌの「自然と平行する一つの調和」とはいったい何か?

不完全さが生んだ独自の芸術的境地

「近代絵画の父」とも称されるポール・セザンヌ。彼は決して天才ではなく、優等生でもなかった。一生を通じて愛していたのは、近代的なものではない。幼い頃から鑑賞し続けたニコラ・プッサンをはじめバロックや古典主義の絵画だった。ところが彼は偉大な先達のように精密なデッサン等に基づく…続きを読む


カルチャー/アート

ケリス・ウィン・エヴァンス展 「L>espace)(...」

光と音を空間に刻む、ケリス・ウィン・エヴァンス

壁三面には巨大な窓。蒼穹を仰げば強烈な陽射しに目が眩む。場所はビルの7階。周辺環境の光の影響をもろに受けるエスパス・ルイ・ヴィトン東京の空間は、ギャラリーには向いていないのかもしれない。 「L>espace)(...」の作品全5点のうち4点は頭上を見上げるように展示され、陽光と重なり凝視することさえ難しい。…続きを読む

GROOVE

21世紀とは思えない時代錯誤感が最高なLA LOMの『ウー・ベイビー・ベイビー』のカバー。ロスならではの音楽文化の多層さをセンスの良さ(悪さ?)でアレンジ。この人たちは本領ともいえる場末のラテングルーヴ満載の他の曲も素晴らしい。


LA LOM Cover "Ooo Baby Baby"
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