ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
Two Hearts Areキャッチーなディー・エドワーズの歌声と同じくらい本作を優れたアルバムにしているのは、いい素材として彼女の歌をサウンド全体のパーツにうまく組み込んだプロデューサーのMichael Zager(マイケル・ゼイガー)の力だろう。時代的にもブラック・コンテンポラリーへと移りつつある中で、曲調も多岐に渡る本作を、ソウルアルバムとしてうまくまとめあげているのは、さすがにあらゆるジャンルを手掛けてきた実力派プロデューサーならではの仕事だ。もちろん、ゴスペル仕込みのベテランらしい歌唱力でソツなくこなすディー・エドワーズあってのことだが。贅沢を言えば、デトロイト出身らしい、A5 “Don't Walk Away”タイプの曲をもう少し増やした作品を聴いてみたい。ポップなウィリー・ハッチ作のA2 “Mr. Miracle Man”もオススメ。
2010年には、ディー・エドワーズが1971年にリリースしたサイケなソウル“Why Can't There Be Love”がアディダスのCMに使われたり、2015年にはタイラー・ザ・クリエイターがサンプリングに使ったりとプチブレイクもあった。
Producer: Michael Zager
1980年