ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。
主役はあくまで大物二人だが、バンドとしてのまとまりも抜群。レコーディング技術を駆使するというよりも、できるだけミニマルなつくりにし、ブラジルらしくメンバー全員のライヴ感を生かした自然な印象を与える。1曲目の名曲“Águas de Março(邦題:三月の水)”の掛け合いにはおもわず微笑んでしまうが、同時にさまざまに伝えられるふたりの間の個人的な感情を全く表面に出さず、たとえヴァーチャルであっても幸せに満ちた作品を完成させたプロの仕事に徹するエリス・レジーナとアントニオ・カルロス・ジョビンのアーティストとしての凄みを実感する。
ブラジル音楽やボサノバに興味のある人なら、必ず通る道であり持っていて絶対に損のないマスターピース。
Producer: Aloysio de Oliveira
1974年