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ソウル&ファンク大辞典

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Jasper van’t Hof’s Pork Pie / TRANSITORY

オランダを象徴するような自由な70年代ジャズロック

ヤスパーファントフ Transitory,
Jasper van’t Hof’s
Pork Pie, 1974
両親もオランダで音楽活動をしていたこともあり、5歳の頃にはすでにピアノに慣れ親しんでいたというリーダーのヤスパー・ファン・トフ。プロとなってからはジャズ界で活躍し、Keith Jarrett(キース・ジャレット)やWolfgang Dauner(ウォルフガング・ダウナー)等、著名ピアニストを集めたプロジェクト、Piano Conclave(ピアノ・コンクラーベ)など、ヨーロッパのミュージシャンらしくカテゴリーや国籍にとらわれない自由な活動をしていた。

この“Transitory”は、ヤスパー・ファン・トフが70年代に結成していたバンド、ポーク・パイの第1作目。リリースはドイツのMPS Records。ヤスパー・ファン・トフらしく単なるジャズには収まらず、ロックとも実験音楽ともつかない音を出している。ジャケットにJasper van’t Hof’s Pork Pie feat. Charly Marianoとあるように、Embryo(エンブリオ)でも名演を残した米国人チャーリー・マリアーノがサックス、バンブー・フルート、インドのリード楽器ナダスワラムで参加している。チャーリー・マリアーノは間違いなくこのアルバムの主役の一人だが、もう一人耳を引くのが、個性的なギターを弾くベルギー人Philip Catherine(フィリップ・キャサリン)。彼が本領を発揮するA1 “Epoch”とA4 “Angel Wings”もすごい。他のメンバーもドラムはイタリア人、ベースはフランス人と非常にコスモポリタンなグループ。

Producer: Achim Hebgen
1974年



Angel Wings - Jasper van’t Hof’s Pork Pie
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