ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
Saturday Night Fever,ディスコといっても、このアルバムの代名詞ともいえる大ヒット曲『ステイン・アライヴ』と『ナイト・フィーバー』は、ブラックミュージックのイメージが全くないビージーズの曲であり、彼らの曲は8つも収録されている。オイシいところはすべてビージーズが持っていっているのだ。知らずに聞けばビージーズのステルス性というか、非アフリカ系であることを感じさせないヴォーカル・ワークは間違いなく超一級品である。そしてビージーズであったからこそ、これほどの音楽的な成功を遂げたのだろう。
もし映画を見ていないなら、A面を聞いたらいきなりD面に行ってもいいかもしれない。よほどのマニアかネタ探しのDJでもない限り、音楽的な聞き所はすべてこの2面に集まっているからだ。A面は既述のビージーズの曲で占められ、D面はDavid Shire(デヴィッド・シャイア)とMFSBの渋いインストと、Trammps(トランプス)の代表曲のひとつ“Disco Inferno”が収録されている。
この映画(サントラ)によってディスコカルチャーは世界の隅々にまで広がったが、だれもかれもがディスコにちなんだ作品を発表するようになり、その結果、低品質なものばかりが溢れ、一気にディスコ自体が廃れてしまった。功罪両面において、「サタデー・ナイト・フィーバー」は歴史的にインパクトのある作品になってしまった。とはいえ、ディスコだけではなくブラック・カルチャーを語るときには絶対に避けては通れない作品であり、金字塔であることには変わりがない。
1977年