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ヒップホップをストリートに刻み続ける無名の男

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2018年、仕事納め間近のニューヨーク市議会である議題が満場一致で承認された。この大都市を代表するヒップホップ界の大物、ノートリアスBIG(本名クリストファー・ウォレス)とウータン・クランをストリート名にすることが合意されたのだ。

この決定を実現するために、最初に行動を起こしたのはリロイ・マッカーシー(LeRoy McCarthy)という男。彼は音楽業界の大物でもなければ、政治家に強い影響力を持つ人物でもない。ごく一般的な市民だ。彼はニューヨーク市が、地域に貢献した人たちを讃えるために、その名前をストリート名にしようとする取り組みを利用して実現にこぎつけた。

市長がこの決定に署名すれば、ノートリアスBIGの名は、“Christopher Wallace Way”としてブルックリンに、スタテン・アイランドには“Wu-Tang Clan District”が正式に誕生することになる。

米国には著名人の名を持つストリートが数多く存在する。しかし、その多くは白人男性名であり、アフリカ系米国人の名を持つ場所は驚くほど少ない。ましてや、ヒップホップに関連するものはほとんどない。

「クラシックやジャズと違い、歴史的にヒップホップが議題に上る機会は少なかったが、ようやくその価値が認められた」とマッカーシーは喜ぶ。

彼は、これまでにもシュガーヒル・レコードの創設者兼プロデューサー、シルヴィア・ロビンソンを称え、ニュージャージーで“Sylvia Robinson Place”、ア・トライブ・コールド・クエストのラッパー、ファイフ・ドーグの死去後には、ニューヨークで“Malik "Phife Dawg" Taylor Way”の改名を実現している。

マッカーシーは、アフリカ系米国人だけにこだわっているのはない。次の目標は、マンハッタンにビースティー・ボーイズの名を持つ通りを誕生させること。

「医者や弁護士のような優等生でなくても、自分と同じようなバックグラウンドを持つ人々が尊敬されることにより、地域の一員としてのプライドを持つようになってほしい」とマッカーシーは語る。



参考;NPR

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