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ソウル&ファンク大辞典

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Durutti Column / THE RETURN OF THE DURUTTI COLUMN

水彩画のように美しいパンク

ドゥルッティ コラム The Return of the
Durutti Column,
Durutti Column, 1980
ドゥルッティ・コラムといえば、ポスト・パンクを代表するレーベルFactory Records(ファクトリー)からデビューしたこともあり、ニューウェーブのバンドとして括られる場合が多いが、このユニットの音にその印象は全くない。

ファクトリーは当初、本当にパンク的なバンドを求めてレーベル初のアーティストとしてドゥルッティ・コラムを考えていた。だが、デビュー・アルバム制作直前になってバンドは解散寸前になっている。原因は中心メンバーのギタリストVini Reilly(ヴィニ・ライリー)が、「こんなパンクみたいな音楽なんてやってられない!」とバンドを飛び出してしまったから。やむなくファクトリーは、他のメンバーを切り、ヴィニ・ライリーのソロプロジェクトとしてドゥルッティ・コラムをデビューさせることにした。こうした完成したのが、本作“The Return of the Durutti Column”だ(デビューアルバムなのにタイトルが『ドゥルッティ・コラムの帰還』! わがままヴィニ様のご帰還という意味か?)。

ヴィニ・ライリーが求めた音は、パンクのような歪んだギターの音ではなく、まるでECMのジャズや英国フォークのような美しいエレクトリック・ギターの音だった。彼はクラシック音楽の教育を受けており、単純な3コードでは満足できず、誰もチャレンジしていなかった絵画のような音世界を開拓した。クラシックの音階を用いて、パンクス達が聞いたことのない音楽を提示したのだ。

ヴィニの繊細な世界観は、ファクトリーの耽美的なイメージとも意外によく合った。感覚的に共有する部分が大きかったからだろう。Joy Division(ジョイ・ディビジョン)やA Certain Ratio(ア・サートゥン・レイシオ)等を手がけたプロデューサーのマーティン・ハネットの功績も大きい。

パンクの時代に生まれた奇跡のように美しい音楽。

Producer: Martin Hannet
1980年





Sketch for Summer - Durutti Column
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