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ソウル&ファンク大辞典

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James Blood Ulmer / FREE LANCING

天才が誘発した化学反応により生まれた筋肉系ファンク

ジェームズ ブラッド ウルマー Free Lancing,
James Blood Ulmer
ジェームス・ブラッド・ウルマーのことは勝手な思い込みでジミヘンに影響を受けたアフリカの人だと思っていたが、サウスカロライナ州生まれたアメリカ人だと知った時にはぶったまげた。一般的な米国人ジャズギタリストとはプレイスタイルが違いすぎるからだ。1980年代前後のリズム重視というか、知的なフレージングよりも、血管が弦となり筋肉と直結したようなギターを聴いた時は、絶対にアフリカ人に違いないと思った。

ところが彼の歴史を見てみると、Art Blakey(アート・ブレイキー)やLarry Young(ラリー・ヤング)等のジャズ界の大物たちとプレイを重ね、意外なほど王道を歩んでいることを知った。このままでは“Free Lancing”のような極太ロッキン・ジャズ・ファンクにはなり得ないはずだが、天才Ornette Coleman(オーネット・コールマン)に出会ったことが、奇跡の化学反応を生んだ。

ジェームス・ブラッド・ウルマーのギターは、まさしくオーネット・コールマン的である。このアルバムでもそれぞれのプレイヤーが精神分裂的なソロを弾きまくり、脳を刺激してくれるあたりはそっくりである。

コールマンにない部分は、ひたむきな黒さだ。コールマンの音楽にはやはりどこか知的な部分があるが、ジェームス・ブラッド・ウルマーは、故意にそれを排除しているようにも感じる。その点ではジャズよりもロックやパンクに近い。

“Free Lancing”はメジャーレーベル移籍後の第1弾のアルバムであり、この作品によりジェームス・ブラッド・ウルマーの才能を世界が知るようになった。

Producer: James Blood Ulmer
1981年



Timeless - James Blood Ulmer
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