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丁度この時期ぐらいのオーネット・コールマンの音は、イギリスをファンク一色に染めることになるきっかけとなったThe Pop Group(ポップ・グループ)や、ニューヨークでパンクとジャズを融合させたJames Change & the Contortions(ジェームス・チャンス&ザ・コントーションズ)への影響も想像される。(ポップ・グループのブルース・スミスは、コールマンの元相棒であるドン・チェリーの娘ネナ・チェリーの元夫で、ネナ自身も父の影響を感じるRip Rig + Panicでヴォーカルを担当している)
『ダンシング・イン・ユア・ヘッド』で特筆すべきは、モロッコ音楽への傾倒だろう。“Midnight Sunrise”では、現地のThe Master Musicians of Jajoukaが参加している、というよりジャジーカの音楽家たちの演奏にオーネット・コールマンが参加していると言った方が正しい。この曲だけ、モロッコのジャジューカで行われた村の祭りでライヴ録音したらしい。ちなみに、このジャジューカの音楽集団は、元ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズが残した伝説のアルバム“Pipes of Pan at Jajouka”と同じグループ。
オーネット・コールマンの『ダンシング・イン・ユア・ヘッド』を中心として、人種や大陸・時代を超え、あらゆる種類の音楽が、蜘蛛の糸のように広がっているように感じる。
Producer: Ornette Coleman
1977年