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ソウル&ファンク大辞典

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Garland Jeffreys / ESCAPE ARTIST

ヒップホップ勃興期の同床異夢

ガーランドジェフリーズ Escape Artist,
Garland Jeffreys, 1981
アフリカ系とラテン系の血を受け継ぐガーランド・ジェフリーズ。「人種のサラダボウル」ニューヨークで美術史を学んだ彼は、当然、大都会で多様な文化の影響を受けてきた。学校ではルー・リードと出会い、その縁でかヴェルヴェット・アンダーグラウンドの仲間ジョン・ケールのソロアルバムにも参加している。音楽的に自らのルーツ音楽だけではなく、ロックを中心に様々なスタイルに触れてきた。

ガーランド・ジェフリーズの代表作『エスケープ・アーティスト』も基本はロックとレゲエをミックスし、そこにソウルのスパイスを加えたような大都会のストリート・ミュージックだ。だが、このアルバムで描かれている世界は、ヒップホップ初期にAfrika Bambaataa(アフリカ・バンバータ)周辺の人たちが表現した世界の近隣の風景でもある。同じ場所から世界を見ている人たちが、違う表現をしているだけだ。ターンテーブルやラップの代わりに、ガーランド・ジェフリーズは、オーソドックスなロックバンドとダブをミックスして、この時代のニューヨークを音にした。

参加しているアーティストも80年前後を代表する面々が参加している。ロック界からは、メインのバックバンドとして、ブルース・スプリングスティーンのEストリートバンドやグラハム・パーカーのルーモアのメンバーを採用。ルー・リードや元ニューヨークドールズのデヴィッド・ヨハンセン、トーキング・ヘッズやキングクリムゾンで活躍したエイドリアン・ブリューまで参加している。レゲエ界からはビッグ・ユース、デニス・ボーヴェル、リントン・クウェシ・ジョンソン等。ジャズ界からもマイケルとランディのブレッカー・ブラザーズがホーンで入っている。

そしてプロデュースはロックからダンスミュージックまで幅広く手がけたボブ・クリアマウンテン。このメンバーの音をまとめるにはふさわしい人選。

80年初期のニューヨーク愛が溢れている。

Producer: Bob Clearmountain, Garland Jeffreys
1981年



Christine (live version) - Garland Jeffreys
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