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ソウル&ファンク大辞典

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Modulations / IT’S ROUGH OUT HERE

フィリーの枠を超えた大物感漂うデビュー作

モデュレイションズ It's Rough Out Here,
Modulations, 1975
一部で熱狂的な人気を誇る4人組のヴォーカル・グループ、モデュレイションズ。出身はフィラデルフィアではないようだが、このアルバムのバックを支えるメンバーはほぼフィリーの面々で固められている。しかし、曲は全て自作であり、プロデュースも自前なので、よくあるフィリー詣で製作されたアルバムとはかなり違う。これがデビューアルバムだとは思えないほど、余裕のある音作りで、むしろヴィンス・モンタナやノーマン・ハリス、ロン・ベイカー、MFSB等を駒としてうまく使っているようにさえ感じる。

というのも彼らは4人全員で、すでにこのアルバム以前にTrue Reflection(トゥルー・リフレクション)の“Where I’m Coming From”のプロデュースを手掛けており、単なる新人アーティストとは訳が違ったからだ。4人のソングライター兼プロデューサーが集まったプロフェッショナル軍団だったのだ。モデュレイションズとしての活動期間は非常に短く、彼らはこの後、プロデューサーとして活躍することになる。

音は非常に幅広く、ただ者ではない感じを醸し出している。1曲目の“Rough Out Here”は、ファルセットのリードヴォーカルがカーティス・メイフィールドにも似た感じで、なかなかワイルドでファンキーな曲。バリトンボイスがリードをとるミドルのB1 “I’m Hopelessly in Love”や最もフィリーっぽいB2 “I Can’t Fight Your Love”はとても軽快で心地いい。バラードではフィリーマナーを忠実に守ったB4 “Those Were the Best Days of My Life”と、コモン“It’s Your World”の元ネタになり、バリー・ホワイトやスイング・アウト・シスターズを想起させるインスト曲のB5 “Share What You Got, Keep What You Need”がオススメ。

Producer: Bob Curington, Rodney Brown, Tyson Lester, Willie Lester, J. Blunt
1975年




It's Rough Out Here - Modulations
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