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ソウル&ファンク大辞典

ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。

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Otis Redding / OTIS BLUE

ソウル界の金字塔的作品

オーティス・レディング Otis Blue,
Otis Redding, 1965
前年にはSam Cooke(サム・クック)が「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」を発表し不平等な社会に対し声を上げ、そして突然の死をむかえた。同時期に政治の世界では公民権法が成立し、米国全体が苦しみの中から新たな方向に動き出そうとしていた。こうした激動の時代に、オーティス・レディングが、亡きサム・クックの意志を継ぎ、若くしてソウル界の玉座についたことを実力で証明した記念碑的作品がこの『オーティス・ブルー』。まだ20代中盤なのに、キングとしての風格を感じる。

追悼の意味があったのか、サム・クックのカバー曲が“Change Gonna Come”、“Shake”、“Wonderful World”と、オーティスのアルバムとしては最大の3曲も収録されている。そして、どれもオーティス自身の曲のように消化されており、自信に満ち溢れ見事な追悼作となっている。自作の“Ole Man Trouble”、“Respect”、“I’ve Been Loving You Too Long(この曲はジェリー・バトラーとの共作)”は現在ではソウルクラシックの大定番。サム・クック以外のカバー曲は、ローリングストーンズの「サティスファクション」から、B.B.キングの“Rock Me Baby”、テンプテーションズの「マイ・ガール」と非常に幅広いが、全てオーティス節でまとめられている。

ソウル・ミュージックはオーティス・レディングにより早くも完成の域に達した。オーティス以後は個々のアーティストの表現の世界に突入したといえる。このクラスのアーティストになると、語るのがおこがましい気がしてくる。必要最低限のサウンドで、多様性もあり、これ以上付け足すものが何もない完璧な作品。

Producer: Jim Stewart
1965年



I've Been Loving You Too Long - Otis Redding
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