ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
こんなファンキーなラテンソウルなので、サンプリングネタにもよくなっている。このアルバムからは“Mercy, Mercy, Baby”が、Pete Rock & C.L. Smooth(ピート・ロック&CLスムース)の“Good Life”のネタになっており、アイズレー・ブラザーズやビートルズのバージョンで有名な『ツイスト・アンド・シャウト』のような“A Deeper Shade of Soul”では、逆にEddie Floyd(エディ・フロイド)の“Knock on Wood”のフレーズを曲中で大胆に使用している。タイトル曲の“Acid”では、レイ・バレットのコンガと、ニューヨークらしいサルサとソウルジャズのハイブリッド音楽を堪能できる。
アルバムジャケットやタイトルのイメージからは程遠い内容ものの、ラテン・ジャズソウルの大名盤には間違いない。
Producer: Harvey Averne, Jerry Masucci
1968年