ヒップホップを経験した時代からみた、永遠に完成しないソウル&ファンクの大辞典。
Sneakin' Sally 特に早くからニューオーリンズ・ソウルに注目していたロバート・パーマーらしく、1曲目の“Sailing Shoes”からAllen Toussaint(アラン・トゥーサン)の名曲でLee Dorsey(リー・ドーシー)も歌った“Sneakin' Sally Thru The Alley”まで、ノンストップでセカンドライン・ファンクが続く。シックやデュラン・デュランのメンバーと組んだPower Station(パワーステーション)の頃のロバート・パーマーのように、バッチリきめる感じはあまり無く、ルーズに歌う本作でのスタイルは、ニューオーリンズ・ソウルにも合う。全体的にはロックよりも、ソウル色の方が強く感じられるが、音のバランスや録音の仕方などはロックのアプローチも感じられる。英国人視点のセカンドライン・ファンクという屈折した感じが面白い。ロック・ファンだけに聞かすにはもったいないブルーアイド・ソウルの名盤。完成までには苦労も相当あったようで、後のロバート・パーマーのインタビューによると、英国の白人の若造がニューオーリンズとニューヨークに乗り込み、レコードでしか聞いたことのないブラック・ミュージシャンたちとプレイすることができたが、最初は名前も呼んでもらえなかった、と語っている。
バックには、Cornell Dupree(コーネル・デュプリー:ギター)、Richard Tee(リチャード・ティー:ピアノ)、Bernard Purdie(バーナード・パーディ:ドラム)、Steve Winwood(スティーヴ・ウィンウッド:ピアノ)等の渋い面々も名を連ねている。
Producer: Steve Smith
1975年